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【その食習慣、実は大間違い?】アーユルヴェーダ式・本当に毒を出す食事とは?

公開日:16.11.25

更新日:19.07.17

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朝一番に一杯の白湯で一日をスタート!

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少し前に「白湯ダイエット」というのが巷でも流行りましたね。

これこそ、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダの考えのひとつでもあり、起床後、やかんに水を入れて沸騰させたお湯を冷ましながら飲むことで、胃腸を温める健康法です。

でも、アーユルヴェーダって何?

…と、思われる方も多いかと思いますが、実はこの白湯を用いた健康法のように、近年この日本の生活習慣にも自然に、このアーユルヴェーダの考えが根付き始めています。

 

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このようなスパやマッサージの様子が印象深いかもしれませんね。

アーユルヴェーダとは、インド大陸の伝統医学のひとつ。

ギリシャ地方のユナニ医学や、中国大陸の中国医学などと肩を並べ、世界三大医学のひとつに数えられている非常に伝統の深いもの。

身体を形作る3つの要素(体液・病素をあらわすトリ・ドーシャ)のバランスが崩れると病気になると考えられ、このバランスが整った日常生活を目指すことが基本理論。

そして、食生活においてもこのドーシャが整った食事を摂取していくことが、理想の食生活を目指す第一歩となります。

今回はそんなアーユルヴェーダの理論に基づいて、日頃、日本人が「健康にいい!」と思っている習慣を一問一答形式でご紹介しましょう。

そうした健康法も見方によって驚くほど違いがありますので、是非ご参考いただければと。

なかには、「皆がそう言うから…」と思い込みで信じていた事に気付ける発見もあるかと思いますよ。

 

Q1.水を大量に摂取するのは健康的?

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A1.水よりも、白湯がベスト。

水は確かに身体に必要なものですが水のままでは身体の深体温を下げます。身体の温度が下がってしまいますと、あらゆる臓器の動きに影響を及ぼし、冷え体質の方などは余計に悪化してしまうでしょう。

水よりも白湯が効果的です。

まずは朝起きてすぐの一杯。これは胃腸を温めてくれるので、その日一日の身体の動きが見違えるほど変わるでしょう。そして昼食時夕食時にも。一口食べて白湯をすすり、一口食べて白湯をすすりというのを習慣にすると、胃腸がきれいにクリーニングされていきます。

また、白湯を飲んで美味しいと感じられない時は体調面で不調が起きている可能性も。体調チェックの基準にしても良いでしょう。

 

Q2.ヨーグルトはおなかに良い?

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A2.摂り方によります。

乳酸菌はおなかに良いといいますが、だからと言って冷たいヨーグルトをせっせと摂り続けることは、身体を冷やし、消化不良を起こす一因にも。ヨーグルトは消化が非常に悪い為、消化力がかなり必要な食品。しっかり消化がされないと身体にとっても毒になりやすいため、どうしても摂りたい時はラッシーのように牛乳で5倍くらいに薄めて

古代ヨーロッパなどでは、前日に仕込んだヨーグルトを温めた状態で翌日の朝に召し上がっていたそうです。元々が欧米など海外の生活習慣であるために、消化力が日本人よりもはるかに強い外国人向けの食べ物。

海外モデルが率先して摂取しているからって真似するよりも、自身の体質にあった摂り方をすることが大事ということですね。

 

Q3.疲れたときの鰻(うなぎ)は?

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A3.実は疲れたときにはおすすめしません。

うなぎ自体カロリーが高く栄養も豊富ですが、ヌルヌルした魚というのは特に消化力が必要な食べ物。同じヌルヌルでいえば、おくら納豆なども同じと言えますが。う

疲れて消化力が弱っているときに消化力を要するものを摂るわけですから、当然、胃腸に過剰な負担をかけるわけです。ある程度消化力が強いときや、焼いて食べるよりも、蒸してある程度の油を落として食べるのが良いでしょう。

 

Q4.1日経ったカレーは美味しいですよね。

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A4.ねかせたカレーは…実は美味しくありません。

「一日経ったカレーはおいしい」と言われていますが、本当の意味では美味しくないというのが、アーユルヴェーダの理論です。なぜなら、本来料理というものは、出来立てを食べることが一番美味しく、健康にも良いもの

では、なぜ美味しく感じてしまうのか…と言いますと。おそらく、その時の心身の状態が、一日経ったカレーがもつ性質と近い状態にあるのでしょう。

カレーに限らず、作ってから時間が経った料理や食べ物には、タマスラジャスと呼ばれるアーユルヴェーダ的に身体に良くない性質が溜まっていきます。疲れたときに白湯が美味しく感じられず甘い物や刺激物を欲してしまうように、心身にそうした性質が増えていると、同じものを求める傾向があります。ただし、あまりにそうした性質を身体に蓄えすぎると、本当に美味しいもの、美味しくないものが分からなくなる恐れもあるのです。

できるだけ作りたての料理を食べるように心がけていくこと。

お仕事合間の昼食などでも、インスタント食品にばかり頼るのではなく、時には手作りのお弁当やさんやレストランなどで、作りたての料理を食べるようにすると、午後の仕事の能率も変わるかもしれません。

では、本当に毒を出す食事とは…?

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ここまではアーユルヴェーダの観点でいえる間違った食の価値観をご紹介しましたが、ちゃんと毒を出す食事として、正しい見解もあるのです!

 

●チーズは栄養価も高く便利な保存食です(ただし消化力の高いときにたべましょう)

●牛乳は成長期の子供の身体に良い食品です(空腹時が一番効果的です)

●オリーブオイルは身体に良いです(野菜炒めなどに使うと○。但しとりすぎは注意です)

●にんにくはスタミナ食品です(ただし生は控えましょう。必ず熱を通して)

●完熟したフルーツは身体に良いです(夕方の空腹時がベストタイミングです)

●食後の緑茶は消化に良いです(但し飲みすぎは禁物。適量を心がけましょう)

●はちみつを食べると元気がでます(但し40度以上の熱は加えずに)

●食べたいものを食べるのは身体によいです(但し体調が整っているときに限ります)

 

終わりに…

いかがでしたでしょうか?

本当に毒を出す食事のなかの一番最後の「食べたいものを食べること」

これは、かの有名な叶姉妹もポリシーのひとつにしている健康法ともいえるでしょう。

身体が疲れていたり、不健康な状態のときに食べたいと思うものは、脂の多いものや味付けが濃いものに偏りがちです。

ではなく、まずは身体の状態を比較的健康にした上で食べたいものを

できるだけ、出来たての料理などを食べることで身体の内側からきれいになっていくことを目指すのがアーユルヴェーダの考えです。

必ずしも科学で証明されたものばかりではありませんが、大地に根ざして生活してきた人々の知恵が結集して作られてきたものですから、試してみる価値はあるでしょう。

もしも今身体に不調が感じられるのでしたら…

まずは、白湯から始めてみると良いかもしれません。きっと、今日、明日、明後日…とご自身の変化に気付かれるでしょう。

 

参考:毒を出す食、ためる食(蓮村誠著)